[]書評「ギブあっぷ!」

ギブあっぷ! (HJ文庫)ギブあっぷ! (HJ文庫)
著者:上栖綴人
販売元:ホビージャパン
発売日:2009-05-30
おすすめ度:5.0
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読み終わって最初の感想ですけど、この作品、プロットの段階からシリーズ化することを前提に書いていると思います。2巻まで確約、3巻以降は売れ行き次第という感じかもしれませんけども。
そのため、複数の登場人物が顔見世興行みたいにでてきます。9月には2巻目が出版されるようですから、2巻目まであわせて読まないと本当の感想にならないのかもしれません。

主人公は、女顔の高校一年生の男子生徒、未祐(みひろ)くんです。未祐くんは、後天性HSP、常人とくらべて感受性が高い人のことをいうらしいのですが、未祐くんはそのため他人の痛み(身体的な苦痛、心の痛みなどなんでも)を敏感に感じとる性質になっています。
そこに現れるメインヒロインの璃亞(りあ)さん。
スタイル抜群、ガーターベルトでソックスをつっている・・・なんだか女子高生なのに、妖艶な大人の女っぽい雰囲気なんですけど〜
こんな雰囲気の子があと10年ぐらい成長すると、いいよね〜って思うんだ(笑)
そんなわけで、ついこの作品を買っちゃったんですよね。あはは。妖艶なメインヒロインがでる作品って、あんまり多くないからね。

それで読み進めると・・・
妖艶というより、強引女だ〜 暴力女だ〜(笑)
すごい。キャラ立て十分すぎる。この作品、ひとりで制圧している。
まさに、女王様な雰囲気です。
ええ、そんな女王様にかしずきたいという、ア・ナ・タ! (え、お前もだろって? 否定はしないけど)
この作品、ツボります。

おかげさんで、未祐くんも、未祐くんの思い人の蛍ちゃんも、未祐くんの親友の愁一くんも、なかなかいい味だしているのですが、なにぶんにも女王様が目立ちすぎて・・・ 少し影が薄かったりします。

ストーリーは、なんやかんやあって、未祐くんが蛍ちゃんにも璃亞さんにもフラグたてちゃって、めでたく(?)三角関係が成立して終わりという、なんともベタな王道展開なのですが、2巻ではどう展開するんでしょうね。
他のキャラにスポットあてると、せっかくの魅力あふれる璃亞さんの影が薄くなるでしょうし、作者の真価が問われそうです。
いろんな意味で楽しみにしています。

まとめると・・・
女王様萌え〜な男性向けの、ちょっとエッチィ物語といえるんじゃないでしょうか。