[]書評「ぶよぶよカルテット」

ぶよぶよカルテット (一迅社文庫 み 1-1)ぶよぶよカルテット (一迅社文庫 み 1-1)
著者:みかづき 紅月
販売元:一迅社
発売日:2008-06-20
おすすめ度:4.0
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美少女文庫つながりというわけではないのです。たまたまなんですよ。

みかづき紅月さんの最新作の「放課後トゥーランドット」をタイトル買いしてしまい、なかなかよかったのでこれも買ったら、こっちの方がさらに気に入ってしまったというわけです。
エリック・サティ、すみません、このノベル読むまで知りませんでした。
めたぼdeぽんは、19世紀末から20世紀初頭にかけての、フランスの作曲家、具体的にはドビュッシーだとか、ラヴェルだとかわりと好きなんですよ。
サティって、ドビュッシーと同じ時代の人で交流があったのですね。by Wikipedia
わかつきひかるさんを応援するWikiでも調子のってドビュッシーの「亜麻色の髪の乙女」とかを紹介してしまいました(これ)し、「放課後トゥーランドット」買ったのはオペラが好きなせいだったり・・・ でもクラシックマニアというわけではなくって、アニソン聞いた後アリア(オペラ)聞いたりと、趣味ぐちゃぐちゃw)

それで、サティのCD買っちゃいました。(^^)v
音楽を扱っているノベルを読むとき、曲を知っているのとそうじゃないのとでずいぶん印象違いますもの。今も「(犬のための)ぶよぶよとした前奏曲」と「(犬のための)ぶよぶよとした真の前奏曲」を聴きながらこれを書いています。
ええ、不思議な曲ですよ〜 どこかで聞いたことのあるようなメロディが流れたかと思うと調子をはずしたりとか、単調な流れがずっと続いていたりとか、急に不協和音がでてきたりとか、etc.etc.
まるで、ヒロインの音城トリルみたいだよね。

ストーリーは、いわゆる「ボーイ・ミーツ・ガール」なんだけど、このトリルがなんとも不可思議な少女で・・・ かわいいんだ。

このノベルは、全編に「サティ愛」が流れているから、BGMはやはりサティにしたいところ。そうすると、ほんとに不思議少女のトリルが、やっぱり不思議に、さらに魅力的に思えてきます。
主人公の琢己は、あと2人の女の子とも仲良くなっていくのですが、トリルは凛音(サブヒロインのひとり)に音楽でも、琢己との関係でも負けたくないと思って、最後に「ジュ・トゥ・ヴ」を演奏して捧げるのですよね。

ええ、クライマックスです。だからこのノベル読むときは、せめて「ジュ・トゥ・ヴ」は聞いて覚えておいてください。そうすると、ぐっとノベルの世界に入り込めるから。






トリルは、「ジュ・トゥ・ヴ」の日本語訳は調べてくれるなと琢己に言います。
ええ、女の人からそういわれたら、それは「必ず調べてね(はあと)」という意味ですよね。
あぁ、この歳になってようやく女の人言葉が分かり始めたって、全然意味ないじゃん。もっと若いときに理解できていれば・・・ (覆水盆に返らず)
たぶん、これ読んでいる皆さんは、まだお若いと思いますので、今理解できれば大丈夫。女の子のサインを見逃さないでね。(そして幸せにね)

さて、「ジュ・トゥ・ヴ」の歌詞は要約するととても簡単。
「あなたが大好き。だから私を抱いて(はあと)」

はあぁ。甘酸っぱい感覚になってしまいました。