(メガミ文庫)「デンパ警察 浅墓ガクリ」感想

デンパ警察 浅墓ガクリ (メガミ文庫)デンパ警察 浅墓ガクリ (メガミ文庫)
著者:兵頭 一歩
販売元:学習研究社
発売日:2008-11-25
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うむ・・・ 
タイトルがね・・・
主人公の女の子「浅墓ガクリ」の活躍を描いた小説ですけど・・・
浅墓って・・・ 
ガクリという名前もね・・・
消費者は、タイトル見て購入するかどうか判断すると思うので、どうしてこんなタイトルをつけたんだろうと、考えることしばし・・・

まあ、買ってしまった以上、そんなことは忘れて読むことにしました。
中身は「意外と面白い」です。

それになぜ登場人物がこんなへんてこりんな名前なのか、説明が書いてありました。
主人公「浅墓ガクリ」(あさはかがくり)
サポート役「戸隠ユウ」(とがくしゆう

おお、「科学と学習」かあ。学習研究社だものね〜
なつかしい〜 僕、小学校の間、ずっと定期購読していました。
(あと、小学館の小学◎年生も買っていました)
とりわけ、科学が大好きで、ひとつ、ふたつ上の学年のものを読むとなんだかえらくなったような気がしてました。今でも思い出す付録が、「ありの観察セット」。巣のようすがわかって面白いので、ずっと見ていた記憶があります。うーん、なつかしいなあ。

というわけで、上記の名前なんだということですが・・・
やっぱり冷静に考えてみても、ちょっとやりすぎのような感じもします。

ガクリちゃん、10才のしっかりとした女の子なんですが、勉強もがんばっていて、中学2年生に飛び級しています。そして、学校ではヒミツにしているのですが、デンパ警察の捜査官なのです。デンパ警察とは、巨大な発電都市となった東京で、電力の違法悪用を防ぐための組織です。

デンパ警察の具体的な仕事とは、クローンズヘッド(Cヘッド)として知られる電気から生まれる超存在、まあ使い魔みたいなものですが、それを悪用する人物=雷電者を捕まえることです。
超存在を操る人を捕まえるわけですから、自身もCヘッドを使えないとそんなことはできません。ええ、ガクリちゃんも雷電者なわけです。

物語は、この悪意ある雷電者との戦いを中心に、ガクリちゃんと親友の鬼〆シイラちゃんとの友情などをからめてストーリーは展開していきます。
ガクリちゃんは、とってもがんばりやで、ストイックな感じ。
いい子ですよね。
つい応援しちゃいたくなってしまいますね。

そして、物語のクライマックスは、謎の転校生「阿ギ原ダム」くんとの戦いです。
ダムくんの操るCヘッドは、「風神」 磁風を操り、これまで倒したCヘッドのわざを自身に取り込むことの出来る強敵です。ガクリちゃんは、ずっと形勢が悪く、苦戦しますが、しかしデンパ警察の仲間の助けや、謎の雷電者の手助けもあって、最後にようやく勝利をつかみます。

戦闘シーンも面白いし、設定(世界観)もなるほどと思わせるしっかりしたものだし、うん、この作品は面白いと思います。

タイトル見て、ちょっとなあと思わないで、よかったら読んでみませんか?







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