わかつきひかる作品の昨年を振り返る(11)「ガールズ☆レッスン」

わかつきひかるさんの去年1年間に刊行された作品を振り返るという、この投稿シリーズですが、いよいよ残り2つになりました。
でもねえ、本当は去年の年末までに終えるつもりだったのが、もう1月も半ばに・・・ すごい出版数ですよね。振り返るだけでも一苦労。

さて、この「ガールズ☆レッスン」ですが、本来は8月に出版される予定でした。しかし、大人の事情で一旦9月へ、そして11月へと2度延期されるというかなり難産な作品でしたね。
まあ、こんな話は僕も書いていて楽しくないですし、せっかくお越しになっていただいたのにお読みになっていても楽しくないと思いますので、違う振り返りをしてみましょう。


本当に、わかつきひかるさんのホームページは、ネタの宝庫でして・・・
今日のネタ元は、この記事です。
ガールズ☆レッスン、明日配本です。

(引用はじめ)
OLしていたとき、コナミスポーツクラブに通っていて、ボディコンバットというクラスが好きでした。
ボディコンバットというクラスは、格闘技の動きを取り入れたエアロビクスで、動きが単純で突いたり蹴ったり楽しいの。
私はエアロビクスよりもこっちのほうが好きでした。
(引用おわり)

これに反応したんですよ。そうなのかぁということで。
僕、1991年から7年ほど大阪に住んでいたのですが、当時の仕事がフィットネスクラブの運営だったんですね。
もしかして、わかつきひかるさんのOL時代と重なっているかも〜^^
コナミスポーツの前身はエグザスというスポーツクラブだったのですけどね、そこのフランチャイズを運営する会社にいました。
人事・採用だとか経理だとかコンピュータシステムだとかの担当で、インストラクターじゃありません。そんなわけでかっこいいスポーツマンのお兄さんを想像した方、ごめんなさい。
僕は名前の通り、「めたぼ」中年です(笑)

でも、今のコナミスポーツクラブのうち、数店の立ち上げには僕も参画していたんですよ。なつかしいなあ。
お店終わったあとの女子ロッカー&女子風呂&女子トイレの清掃が楽しみで・・・ なんてことはありませんって(笑) お店終わると10時とか11時(今はもっと遅くまでやっていますけど)で、当時女性は深夜労働禁止だったりして夜10時以降働かせてはいけなかったんですよ。そんなわけで、男だけで清掃するのですけどね。男子のだろうと女子のだろうと、ひどく汚されていると「ガクーッ」って感じでした。
(真面目な話をすると女子ロッカーの清掃は、髪の毛をとるのが大変。特に洗面台のシンクの流し口の中に入ったやつ)

そうそう、ボディコンバットですよね。
当時は、エアロビクスの変換期だったんじゃないかなと思います。
エアロビクスは、スタジオでやるんですけどね。最初はダンス系だけだったと思います。92、93年ぐらいからかなあ、ステップエクササイズというのが入ってきました。(うちのお店にということです。世間的にはもうちょっと前からありました)
踏台昇降で有酸素運動の強度を上げようというものなんですけどね。
そして、次はボクササイズというボクシングの要素を入れたものが入ってきて・・・
その後、ボディコンバットに繋がるプログラムが導入されたんじゃなかったかな。最初はたしかボディパンプだったと記憶しています。ダンベルを持って運動強度を上げるんだとインストラクターが説明していました。
「えー、ダンベル買わなくちゃいけないの?」
なんて会話をした記憶が・・・(経理担当でしたので)
ひとつひとつはそんなに高くないんですけど、数が必要なんですよ。
(他にもプログラム導入にはお金かかるんですけどね、それはちょいと秘密)
僕はその直後に転勤でそのフィットネスクラブ運営から離れて違う仕事することになるのですけど、ボディパンプの後に導入されたのが、ボディコンバットだと思います。
これは格闘技の要素を入れたものです。

ええ、今日は思い出話でごまかしました(笑)

あ、そうそう。「お姉ちゃんがいちばんでしょ!?」の振り返りの際、実は僕「フリル萌え」だということに気づいたんですけどね。
逆に、上記のような経験があるので、レオタードとか水着には全然萌えないんですよ。とくにワンピースタイプの水着とスク水は全くだめ。
だってね。プールに行けば社員が水着着ているし、エアロのインストラクターは当然レオタードだし、スイミングスクールには小学生やら中学生やらたくさんいますし、いちいち反応してたら仕事にならんでしょ?(笑)



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著者:わかつき ひかる
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さて、前置きが長くなりましたが、ガールズ☆レッスンから印象深いシーンを3つピックアップします。


強い女の子が、手首をくくられて自由を奪われ、どうにでもしてくださいとばかりに身体を投げ出している様子は、和樹をひどく興奮させた。
「パンツ、取るよ……っ」
「うん」
スカートをめくりあげ、腰の脇に手を当て、ショーツをめくりおろしていく。
「や、やだっ、は、恥ずかしい……っ」
亜矢の顔が羞恥に歪む。ベイクドチーズケーキの甘い香りが立ち上がった。

一言・・・
ツボです・・・
いけません。この記述は。理性がなくなります。に、匂いがあぁっぁぁぁあ。
頭の中にいっぱいになるぅぅ……っ。
匂いはね、ショーツを脱がすときが一番いい香りなんですよ(ええ、変態ですけど、なにか?)


あ、そうそう、次の記述手法なんですけどね。
恥ずかしい……っ
わかつきひかるさんは、「っ」を多用するのですけど、三点リーダーのあとに「っ」を付けたのは、これが初めてなんじゃないかな?
(断言はできないので、ちょっと研究課題にしたいと思います)
これまでの表記法だと、次のような感じでした。
恥ずかしい……
上の表記法の方が、恥ずかしさが強調され、より力が入っている感じがします。
こういった工夫をちょっとずつ重ねていくのも、わかつきさんの魅力のひとつだと思いますね。


和樹は亜矢に唇を重ねた。
さっきうがいをしてもらったから、精液の匂いはしない。
ミントの香りのする舌が、待ちかねたように吸いついてきた。
「んっ、んんっ……、ちゅぶっ、ちゅっ、ねちゅっ」
もれでる吐息まで惜しくなってしまい、亜矢の濡れた髪を手にからませながら、深いキスをつづける。
唾液をやりとりし、口腔を舐めあい、舌をからめあわせる濃厚なキス。
「ふ……っ」
唇を離し、見つめ合う。亜矢の目がセクシーに濡れていた。黒い瞳に涙が盛りあがり、ぽろぽろとこぼれた。
「夢みたい……。私ね、ずっと、こんなふうにしたかったの……っ」
亜矢の涙を見ていたら、和樹まで泣きたくなった。

これぞ、わかつきひかるの真骨頂と僕は思う。
行為描写です。でもね、その行為描写の中に、感情をにじませ、あふれ出させる。どれだけ亜矢が深い思いを持っているかわかるし、和樹もそれを受け入れ、心が通う。
このシーン、下半身は繋がっていて、唇は奪い合い、そして心を通わす、そんなシーンなんですよ。
いいよ。本当にいい。


亜矢は、キュッと唇を噛むと手の甲で涙を拭いた。
そして、勇気を振り絞って道衣のズボンのヒモをほどく。
ズボンは、すとんと床に落ちた。
シマシマショーツをつけただけの下半身が現れる。すらっと伸びた下肢にぴちぴちの太腿、きゅっと締まった双臀をしている。少林寺拳法に限らず、武道をしていると太腿からお尻にかけても筋肉が発達する。
ヨーグルトムースの香りが、いっそう強く香った。どこか乳臭くて酸っぱい匂いは、亜矢の股間がべとべとに濡れていることを示していた。
「うっ」
和樹が恥ずかしそうに顔をそむけた。
「か、和樹くん、わ、私ね。こ。こんなに、なっちゃってるの……」
亜矢は、顔を真っ赤にしながら、震える手でショーツを脱いだ。
奥底の部分はベットリ濡れて、吸いきれなかった蜜がクロッチから溢れるほどになっている。

僕は思い出しました。
そう、これを読んで、頭の中が匂いでいっぱいになって、そして思い出しました。
僕は、匂いフェチでした。いえ、今も。
スボンを脱ぐときに、ぷんと香る。そしてショーツをとったときにもっと濃厚に。

僕は亜矢ちゃんが好みのキャラです。そしてその変態ぶりも大好きです。
でもね。
この「ガールズ☆レッスン」が、わかつきひかるさんの作品の中で一番好きな理由は・・・
この頭の中にいっぱいに香る匂いの描写にあるんだと、今はっきりとわかりました。


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