綜合図書「特選小説」を買いにいったときのできごと。

特選小説 2009年 11月号 [雑誌]特選小説 2009年 11月号 [雑誌]
販売元:綜合図書
発売日:2009-09-19
クチコミを見る

若月凛さんの新作(連載)「いっぱい飲んでね」の掲載されている月刊誌「特選小説」なんですけど、実はこれまで手に取ったことが全くありませんでした。(すみません)

それで、今日(日付かわりましたけど9/23のこと)朝一番で買いに行こうと思ったのですが、結局家を出たのは10時30分・・・ 寝坊したわけじゃなくって、ちゃんと7時には起きたのですが・・・ 

「どこで買ったらいいんだろう?」
じゃあ、ネットで調べよ ・・・一時間経過・・・ わかりません。
ほんと情報少ないですよねぇ。

「まぁ、仕方ないか。調べても分からないんだったら、しらみつぶし作戦だぁ」 (僕、こんな性格です)
Google mapsで近所の本屋さんを表示したのを印刷しました。そして、自転車に飛び乗り、ひとつずつ本屋めぐり〜 実は諸事情で免許持ってないので、移動は自転車しかないのがつらいところ。でも雨じゃなくてよかったな。自転車は購入価格1万円のごくごく普通のヤツです。

Google mapsで表示された本屋は全部で10箇所。行ったことがある本屋が4箇所、行ったことがない本屋が6箇所。まずは昨今の本屋事情を知るという観点からも、行ったことがない本屋に行ってみる事にしました。

途中経過を書いてもしょうがないので、結論を書きますと・・・
6軒中5軒はすでに存在しませんでした。
うーん、書店経営は苦しいとは聞いていたけど、ここまでだったのかぁと、なんだか気分がどんよりとしてきました。
道すがら、Google mapsになかった本屋も3つ見つけたのですけどね。全部、どこぞの古本屋チェーンのフランチャイズ・・・
なんだかなぁ。(このへん、愚痴りだすと長いので今日は割愛)

それでね。6軒とも全滅かって思いながら、最後の店に行ってみたのですが、なんと! 存在してました!! それも改装したばかりで、こぎれいな感じ。
中に入ってみると、そうですねぇ。小さなワンルームマンションの部屋ぐらいの大きさでしょうか? 10〜15平方メートルぐらい。とても小さいのです。
「これじゃ、特選小説はないだろうな」
期待はしていませんでしたが、店内の品揃えを見始めてから、印象が変わりました。

1.入口の脇(店の外)に、日経ビジネスなどの経済週刊誌のスタンド
2.はいってすぐ(右サイド)は、育児雑誌と料理雑誌、次いで育児本など
3.次の棚(右サイド)はライトノベル
4.奥の棚には、イラスト雑誌(わかつきひかるさんが連載していた「メガミマガジンクリエイターズ」もありました)
5.奥の左サイドの棚には、男性向けアダルトコミック
6.そのとなりが、アダルト写真雑誌(女性の裸の写真中心なもの)

これを見ながら、この書店のターゲットが目に浮かぶようでした。
・通勤途中のビジネスマン(1)
・子供をつれた若い母親層(2)
・10代後半から20歳代の若い男性、ライトなオタク(3,4)
・もう少し年齢高めの男性(6) これは(1)と同じ層かもしれません。

わかつきひかるさんの応援Wikiを運営するようになってから、たくさんの書店に行くようになりました。知らないなら、実際に見に行こうという性格のなせるわざです(笑)。覚えているだけで、この半年で60店舗以上の書店を見て回ってきました。たぶん、覚えていない書店までいれると100近くになるんじゃないかな。しかしこの書店のような小さい店舗で、ここまでしっかりとターゲッティングしている店はなかったと思います。
そして・・・
アダルト写真雑誌のコーナーの端に、表紙を見せるように「特選小説」が陳列してありました。

「うわ、あった・・・」

小さな書店で、目指す本が見つかると、気分いいですねえ。
喜び勇んで、レジに持っていってお金を払って・・・ つい店主に声を掛けてしまいました。

「あの〜 最近こっちに引っ越してきたんですけど、どれくらい前からやってるんですか?」
ウソです。だってね。若月凛さんの官能小説探して、1時間ばかり自転車漕いできたんです〜 とは、恥ずかしくて言えなくて(笑)

「20年ほどやってますよ。駅前の再開発のとき店舗を改装したんだけど、その前はもっと大きかったんだけどね」
たしかに書店は小さな鉄筋コンクリート造のビルになっていて、上層階は賃貸アパートのようです。たぶん、ビルの所有者なんでしょうね。だから書店も生き残っているのかもしれませんが、でもがんばってやってるなと思いました。小さい町の書店さん、がんばれ。心からそう思います。

ほんとは、書店の実名あげて、がんばれって書きたいところなんですけど、僕の自宅にあまりにピンポイントな情報なもので躊躇しています。U台書店さん、がんばってください。ぼくも出来る限り買いますので。


長いエントリのくせに落ちがないので、その後もう少し調査したことをまとめておきます。(結局、3時間ほど自転車漕いでました)


1.僕の自宅の周りに存在する書店は、全部で6店舗
2.商業施設(スーパーなど)のビルにはいっている書店が3店舗
3.DVDレンタルと併設している書店が2店舗
4.いわゆる昔から存在している町の書店が1店舗

5.6店舗のうち、アダルト書籍を扱っている店舗は4店舗
6.2の商業施設付随の書店でアダルト書籍を扱っている店舗は3店中1店舗
7.3のDVDレンタル併設の書店でアダルト書籍を扱っている店舗は2店中2店舗
8.4の町の書店でアダルト書籍を扱っている店舗は1店中1店舗

9.アダルト書籍を扱っている店舗4店舗のうち、特選小説を扱っている書店は3店舗
10.2の商業施設付随の書店で特選小説を扱っている書店はなかった。


まあ、サンプル数が少ないですから、普遍化はできませんが、以上を踏まえると、特選小説はこんな店を探すと手に入るといえるかもしれません。

1.アダルト書籍(写真雑誌とか風俗情報誌)を扱っている書店をみつける。
2.特にDVDとかをレンタルする形態の書店だと、その確率は高いかもしれない。
3.そういった店であれば、かなりの高確率で「特選小説」を扱っている。


3時間かけて、これだけの情報しかないのかい? って言わないでください。お願いします。たしかにね、情報集めるより、ダイエットになったかも、とは思っているのですけど。ほどよい疲れがあって、今日はよく眠れそうです(笑)
では、しょうもないエントリもここまでです。
どうもお読みいただいてありがとうございました。



追記
大事な事をひとつ書き忘れていました。
特選小説は月刊誌なので、次の号がでるともう手にいれるのがとても困難になります。たぶん最近の出版数の多さからすると、1〜2週間もすると店頭に置かなくなる書店もでてくると思いますので、読みたい方はお早めに。

ちょっと独白
これ、連載開始から買えてよかったと思います。もし国会図書館でコピーしようとしたら、そりゃはずかしかっただろうな。
こんなことになるでしょうから=>「ひ・み・つの花園

もひとつ追記
わかつきさんは料理がお好きだということで、小説に料理を食べるシーンがよくでてくるのですが、今回の「いっぱい飲んでね」にも、肉うどんを食べるシーンがあります。
それが・・・ おいしい肉うどんなんですよ。
ちょっと時間がなくって、わかつきさんの全部の著作を再度見直していないのでうろ覚えなのですが・・・
たぶん、ヒロインがおいしい料理を作って男女二人で食べるシーンは、初めてだったはずです。(あ、そういえば、女神姫のマリエはパンづくりとても上手だったな。それいれると2回目になるのかな? でも男女二人で食べていなかったはず)
過去の作品で料理の失敗シーンはたくさんあって数え切れません。だいたい処女作の「いもうと。」の冒頭シーンがクッキー作り失敗なんですから(笑)
そういった意味でも、貴重ですよ。この作品。